昨日は、サントリー美術館で行われている「和ガラス」の展覧会と同じくサントリー美術館の会議室で行なわれた「ガラス工芸学会」の総会に出席してきました。
ガラス工芸学会総会は昨年度の決算報告や事業報告、会計監査報告など堅苦しい内容の発表を聞き、今年度の楽しそうな活動計画をご説明いただきました。
休憩の後、現在六本木ミッドタウンのサントリー美術館で開催中の「和ガラス」展の見所を今回担当された学芸員の土田ルリ子さんからお話しいただきました。
見る前に聞いていたらもっと着眼点が違ったかも・・・
さらに、「和ガラス-粋なうつわ、遊びのかたち」記念シンポジュウムとして4人のパネリストを迎えた面白いお話を聞きました。
特に面白かったのはサントリー美術館企画委員の土屋良雄さんのお話し。
サントリー美術館は毎年夏にはガラスの展覧会を開催していますが、自分の所のコレクションだけでは展覧会を構成するにはたりないので、色々な所から作品を借りるそうで、個人所蔵のものから、国立博物館まで交渉していく間でご苦労があるようです。
特に、今回展示されている江戸時代、日本で生産されたガラスは除冷(ガラスは急冷すると割れてしまうので、徐々に冷まさなければならない)の技術がなかったので、現存するガラスも保存されている状態から環境を変え、展示ケースに入れて展示しているだけで割れてしまう事があるそうです。
そんな理由から国立博物館などはなかなか貸してくれなかったりして、そのわりには自分のところでガラスの展覧会を開催しないし、「ガラス担当」という部署もないそうです。
文化庁の中にも「ガラス担当」がないそうです・・・
ガラスは日本での歴史が浅いせいか、文化として重んじられていないのでしょうか・・・
悲しいです。
でも、サントリー美術館は「暮らしの中の美術」をテーマに、果敢にガラスの展覧会に取り組んでくださるそうで、頼もしい思いでした。
ガンバレ!サントリー美術館っ!
和ガラス
粋なうつわ、遊びのかたち
2010年3月27日(土)-5月23日(日)
日・月・祝10:00-18:00 水~土10:00-20:00
火曜日休館
サントリー美術館
〒107-8643東京都港区赤坂9-7-4
TEL.03-3479-8600
http://suntory.jp/SMA/